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縦型動画広告の可能性と課題

今から2年前にSnapchatが縦型動画広告を販売開始。その後、Facebook、Instagram、
そして今月に入ってTwitterも縦型動画広告の販売を開始することを発表しました。
また、大手プラットフォームだけでなく、ワシントン・ポスト、バズフィードなどの大手パブリッシャーも縦型動画広告の販売に積極的に取組んでいます。

スマートフォンは、持ちやすさを追求した結果、テレビやデスクトップとは異なる縦長デバイスとして進化しました。そしてスマートフォンが急速に普及した結果、広告フォーマットにおいても、従来のデスクトップ広告フォーマットの使い回しではなく、モバイルに最適化したフォーマットを開発する動きが活発になっています。

まず、バナー広告をネイティブ広告へリプレイスする動きが起き、今、動画広告においても、縦長デバイスであるモバイルにフィットした縦型動画広告が先進的な広告主と媒体社の間で試されているところです。

日本でも縦型動画広告は徐々に見かけることは増えてきているもの、横動画に比べて圧倒的に少ないのが現状です。そして、その効果については海外でも余り公開事例がありません。動画広告は今のレベルまで普及するまでに何年も掛かったわけで、縦動画広告についてもこれから効果データで蓄積されていく初期段階であるといえます。

縦型動画広告に関する例

1. Facebook 
メディアエージェンシーのランドリーサービス社がLG、ヘネシー、他3つの広告主で、同じ内容の縦型動画広告とスクエア型動画広告の配信したところ、縦型動画広告のCPMは5ドルで、スクエア型動画広告のCPMは15ドルと比べると3倍も安かったそうです。この差は、動画の視聴時間やシェア数などユーザーのエンゲージメントが高い広告を優先して配信するFacebookのアルゴリズムによって生じたもので、縦動画の方がスクエア型よりも効果的であるとしています。【参考記事】

2. Snapchat
縦型動画広告は、横動画(+背景静止画)と比較して、9倍高い再生完了率となった。【参考記事】
snapchat-roundup-vertical

縦型動画広告、普及のハードル

縦のデバイスであるから、動画も縦にしてフルスクリーンに近い状態で表示した方が、横動画と比べて画面占有率が高くなり、ユーザーに与えるインパクトが大きく、ブランドリフトにも貢献するはず。広告関係者はこのような見方をしていますが、従来の主流デバイスが、横画面であったがゆえに、現在の撮影機材や編集ソフトも横型に最適化されています。縦型の動画クリエイティブを新たに制作することはコスト面からハードルがあります。また、制作コストがハードルとなり、縦型動画の事例が少ないのが現状です。今、縦型動画広告で配信している広告主の多くはリスクをとれる一部の広告主です。縦型動画広告が普及するには、縦型動画において、様々な業種での成功事例が増え、関係者に共有がされていくこと必要があると考えられます。

モバイル動画広告に最適なクリエイティブ

たとえ、コストがかかってもそれに見合う広告効果が得られるのであれば、縦型動画広告を利用する広告主は増えていくはずです。今は、各社が実績を積み上げている初期の段階です。縦動画広告は画面占有率の高さによる没入感があり、良好な結果が報告されています。

モバイル広告費がデスクトップ広告費よりも圧倒的に少なかった時代なら、モバイルのために動画広告のクリエイティブを最適化する必要はありませんが、今やモバイル広告費がデスクトップ広告費を超えて伸び続けています。
テレビCMをモバイル動画広告に流用するのではなく、モバイル動画広告のためだけに、動画クリエイティブを一から作る企業が増える可能性があります。その時、多くの企業がモバイルの適した縦型で、短尺の動画広告を制作しているかもしれません。

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